保険会社が手続きを怠って、保険金がもらえない！そんな時はどうすればいい？

保険会社が手続きを怠り、契約者が本来もらえるはずの保険金を受け取れなかった。
こんなことは絶対にあってはならないことですが、残念ながら実際に起きました。

2014年9月に車同士の事故で、男性が後遺障害を負う事故がありました。
被害者は2015年8月に医師に後遺障害診断書を書いてもらい、加害者側の保険会社（東京海上日動火災保険）に後遺障害を認定してもらうよう依頼しましたが、なかなか認定の決定が下りず、翌年の2016年4月になってようやく連絡があったかと思ったらなんと「後遺障害を認定しない」という結果が下りました。

被害者が不審に思って問い詰めたところ、東京海上日動火災保険の担当者が後遺障害認定の手続きをしていなかったことが2017年4月になって発覚したのです。理由は「手続きを忘れていた」とのこと。
しかも手続き忘れをごまかすために、うその判断理由で後遺障害認不認定の通知を作成していたことが分かりました。

東京海上日動火災保険には他にも同じような事案があるようで、今回と同様に保険金を受け取れなかった契約者が多数いるでしょう。

手続きが進まないのは、担当者が忘れていることも

この保険会社に限らず、担当者が手続きを忘れていて保険金が支払われないケースは実は他の会社でも多々あると思います。
保険会社の事故対応担当者は、1人でいくつもの案件を抱えることもあるので、ついうっかり忘れてしまうこともあるのでしょう。

でも事故の被害者にとっては「うっかり忘れてしまった」では済まされませんよね。
もし保険会社からなかなか連絡が来ないときは何度も連絡をしてみましょう。連絡が来ないから諦めようなんてことは絶対にしないでください。

保険会社の手続きが進まない時は、弁護士に依頼する方法もある。

どうしても保険会社の手続きが進まないときは、保険会社との交渉を弁護士に依頼するのも一つの手です。冒頭で紹介した男性も、弁護士を通して保険会社とのやり取りをしていたようですね。
弁護士に依頼すれば保険会社との連絡や交渉を任せることができるので、ケガの治療に専念したり新しい生活に向けて準備ができます。

弁護士費用が気になる方は「弁護士費用特約」を付けておくと安心。

弁護士に対応を任せたいけれど費用がかかってしまうので躊躇してしまう方もいると思います。

そこで便利なのが「弁護士費用特約」です。
年間数千円の保険料で、万が一自動車事故にあった場合に対応を弁護士に依頼する費用が補償されます（事前に加入している保険会社の承認が必要です）。
一般的に自動車保険に付帯する弁護士費用特約は、自動車事故の対応に限り利用できますが、保険会社によっては日常生活での事故（例：他人の犬に噛まれた）による対応で弁護士に依頼した時の費用も補償されます。

弁護士特約は非常に心強い特約です。加害者からだけでなく保険会社からも身を守るため・・というのは皮肉ですが、納得いく保険金を受け取るためにも検討すべき補償だと思います。

参考記事 自動車保険には絶対付けるべき！オススメ特約「弁護士費用特約」