ソニー損保が顧客ロイヤルティ第1位
NTTコム・オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社が行った自動車保険業界を対象とした調査で、ソニー損保が顧客ロイヤリティ第1位を獲得しました。
顧客ロイヤリティを図る指標(NPS)は、「友人や同僚に薦めたいか?」という質問に0〜10の推奨度で回答してもらうことで算出します。
0〜6を選択した人を「批判者」、7〜8を選択した人を「中立者」、9〜10を選択した人を「推奨者」とし、推奨者の割合と批判者の割合の差から求めます。このNPSを使用した顧客ロイヤリティ調査は、欧米では3分の1 の企業が採用しており、日本でも採用する企業が増えているようです。
1位でも批判者の割合は多い結果に・・
さて顧客ロイヤリティ1位のソニー損保は、顧客満足度調査でも上位に入る保険会社ですね。
ただ今回の調査は、対象となった保険会社はわずか9社なので、そこまで信頼性の高い結果とは言えないでしょう。また顧客ロイヤリティ1位のソニー損保でもNPSは−26 .2%で、批判者の割合の方が多いです。
批判者の方が多いのに1位ってなんだか変な感じですね(笑)。
NPSは、「友人や同僚に薦めたいか?」という質問に対し、0〜6を選択した場合は批判者となってしまいます。なんとなく真ん中の5をつけても批判者となってしまいます。多くの日本人の性格上、とりあえず真ん中を選ぶ人って多いはないかと思います。
また、7や8を選んでも中立者となり、NPSの算出ではカウントされません。このような算出方法では日本では批判者の多い結果になる気がします。
ダイレクト型と代理店型の結果は
また、この調査結果から「代理店型は『担当が良い・親身な対応』」・「ダイレクト型は『サイトの使いやすさ』と『コストパフォーマンス』」を重要視する傾向にあるとの結果が出ましたが、特に目新しい結果ではありませんでした。
代理店型とダイレクト型の大きな違いは、実際に担当者にあって加入するか否かです。
代理店型で加入する人が担当の対応を重要視するのは当然ですし、インターネットで加入手続きが終了するダイレクト型ではサイトの使いやすさが最重要項目になりますよね。また、ダイレクト型自動車保険は保険料の割安さもウリですので、コストパフォーマンスも重要視されますね。
最後に、NPSが高いほど元受正味保険料の伸びが多い傾向であると結論付けられていますが、調査対象の保険会社を更に増やせばどのような結果になるのか気になるところですね。
たとえばオリコンの自動車保険顧客満足度調査は21社を対象としているので、そのくらいの規模で顧客ロイヤリティ調査も行って欲しいです。
関連記事 「ソニー損保の自動車保険 」の分析
(以下はニュース記事からの引用です。)
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、自動車保険業界を対象に、顧客ロイヤルティを図る指標であるNPSの業界ベンチマーク調査を実施した。
調査の結果、「コストパフォーマンス」に加え、「コールセンターの対応のよさ」など複数の側面で業界トップクラスの評価を得たソニー損害保険株式会社が、もっともNPSが高い企業となった。
■NPS1位はソニー損害保険株式会社
自動車保険会社9社のうち、NPSのトップはソニー損害保険(-26.2ポイント)。最下位の企業との差は33.7ポイントであり、9社の平均は-42.8ポイントとなった。
全体の37.6%の回答者が推奨度として「5(どちらともいえない)」を選択しており、「5」への集中度が高い企業ほどNPSが低い傾向がみられた。
■代理店型は「担当が良い・親身な対応」、ダイレクト型は「サイトの使いやすさ」と「コストパフォーマンス」を重要視
保険会社との契約を、代理店を通じて行なう“代理店型”と、保険会社と契約者が直接契約を結ぶ“ダイレクト型”に分けてみると、代理店型がダイレクト型よりも重要視されているのは「担当が良い・親身な対応」や「アフターフォローの手厚さ」など。ダイレクト型が代理店型よりも重要視されているのは「サイトの使いやすさ」や「コストパフォーマンス」などとなった。
■代理店型・ダイレクト型いずれも、「コストパフォーマンス」が最大のギャップ
代理店型とダイレクト型のいずれも、「コストパフォーマンス」は重要度の高い項目となっているが、満足度とのギャップはいずれの型でも最大となり、契約者が今以上のコストパフォーマンスを期待している様子が見える。
■NPSが高い企業ほど保険料の伸びが大きい傾向がみられる
各社のNPSと元受正味保険料(自動車保険)の前年比をプロットしたところ、概ね
NPSの高い企業ほど保険料の伸びが大きい傾向となった(相関係数:0.61)。
【調査概要】
調査対象者:「NTTコム リサーチ」登録モニターのうち該当の自動車保険会社の契約者
調査方法:非公開型インターネットアンケート
調査期間:2016年9月29日(木)~10月4日(火)
有効回答者数:2,211名
回答者の属性:〈性別〉男性:72.9%、女性:27.1%
〈年代〉20代以下:6.0%、30代:13.8%、40代:22.7%
50代:21.8%、60代以上:35.7%
筆者プロフィール 春美
保険会社にて商品開発業務の仕事をしてきました。結婚を機にいったん退職しますが、その後も自動車保険のコールセンターで勤務。
現在は子育て主婦をしながら、そのときの経験・知識をもとに皆さんに役立つ自動車保険サイトを作っています。
詳しい自己紹介はこちら
私が保険会社で勤務していた頃からダイレクト自動車保険が増えてきて、同じ自動車保険でも保険会社によって料金が大きな違いが見られるようになってきました。ある人にはソニー損保社では安くても、別の方ではセゾン社のほうが安いということもよくあります。
損をしない自動車保険選びのためにも、検討のときは必ず各社の料金を比較しましょう。私もおすすめしている保険スクエアbangでは、最大20社の自動車保険を無料でまとめて見積もりすることが可能です。
自動車保険を上手に節約している方はこのような一括見積もりサービスを活用している方が多いですね。
【一括見積もりできる自動車保険の一覧】
保険会社名 | 会社の規模・特徴 |
---|---|
ソニー損保 | 評価の高いネット系保険会社 |
セゾン自動車火災保険 | 30~40代が特に安い中堅保険会社 |
チューリッヒ損保 | 外資系中堅保険会社 |
SBI損保 | 低価格路線のネット専業保険会社 |
あいおいニッセイ同和損保 | 国内の大手保険会社 |
AIU保険 | 外資系保険会社。代理店力に強み。 |
損保ジャパン日本興亜 | 国内の大手保険会社。価格は高め。 |
東京海上日動火災保険 | 国内の大手保険会社。価格は高め。 |
共栄火災損害保険 | 国内の中堅保険会社。価格は高め。 |
アクサダイレクト | 外資系の保険会社。ロードサービスが充実。 |
三井ダイレクト損保 | 中堅の保険会社。価格は安い。 |
イーデザイン損保 | 東京海上グループのネット専業保険会社 |
セコム損保 | ややマニアックな保険会社 |
そんぽ24 | 中堅の保険会社 |
三井住友海上火災保険 | 国内の大手保険会社。価格は高め。 |
ゼネラリ損保 | ややマニアックな外資系保険会社 |
富士火災保険 | 国内の中堅保険会社。価格は高め。 |
朝日火災損害保険 | 国内の中堅保険会社。価格は高め。 |