損保ジャパン日本興亜が、2019年1月より自動車保険の弁護士費用特約の補償範囲を拡大するというニュースが出ました。
現在の弁護士費用特約
一般的に販売されている弁護士費用特約は、
「自動車事故などにより加入者本人がケガをしたり、自らの財物(自動車、家屋など)を壊されたときに、加害者に損害賠償請求するために支出した弁護士費用などが保険金としてもらえる特約」
です。
この弁護士費用特約は、もともとは保険会社が示談交渉のできない過失ゼロの事故(もらい事故など)の時に、加入者本人が弁護士に示談交渉を依頼できるように創設された特約です。
最近ではもらい事故だけでなく、保険会社の示談交渉内容に納得いかないときに利用を検討する方もいます(ただ弁護士費用特約を利用するには保険会社の事前同意が必要です)。
この特約は、あくまで「自動車事故で加入者本人が何かしらの被害を被り、相手への損害賠償請求をする際に負担する弁護士費用」を補償するものなので、補償範囲は限定的です。
新たな弁護士費用特約は加害者になった場合も補償される
今回、損保ジャパン日本興亜が創設する「弁護士費用特約(日常生活・自動車事故型)」では、自動車に関する被害事故だけでなく、自動車に関する対人加害事故や日常生活における被害事故までも補償してくれます。
加害事故に関しては刑事事件の弁護士費用も補償対象となり、これは業界初です。
自動車事故で加害事故までも補償されることはとても画期的です。
どんなに安全運転に気をつけている方であっても、思わぬ形で事故に巻き込まれたり、加害者になってしまうことがあります。
そのような時にこの補償が拡大された弁護士費用があるととても心強いですね。
他の保険会社も同様の弁護士費用特約を販売することに?
弁護士費用特約は多くの損保会社が販売しており、補償内容も似通っています。
損保ジャパン日本興亜の弁護士費用特約の改定を受けて、おそらく他社も似たような改定をするでしょう。
もしかしたら既に改定することが予定されている会社もあるかもしれませんね。
いずれにせよ、保険の補償範囲が広がることは加入者にとってとても良いことです。
最近では自転車事故も多いので、自転車事故でも弁護士費用特約が使えるのはいいですね(自転車の場合は被害事故のみではありますが)。
(以下は、ニュース記事の抜粋です)
損保ジャパン日本興亜、【自動車保険】「弁護士費用特約」の補償拡大
損保ジャパン日本興亜は、自動車保険の「弁護士費用特約」において、日常生活の被害事故に係る法律上の損害賠償請求を行う場合の弁護士費用等を補償の対象とする「弁護士費用特約(日常生活・自動車事故型)」を新設するとともに、自動車対人加害事故を起こしてしまった場合に、お客さまが負担する刑事事件の弁護士費用等を補償の対象とする「刑事弁護士費用条項」を新設し、同商品を2019年1月から提供する。
※刑事事件の弁護士費用等の補償は、損害保険会社で初めての提供となる。
1.開発の背景
現在の「弁護士費用特約」について、お客さまから「自動車事故だけではなく、自転車事故などの日常生活被害事故も対象にしてほしい」という要望があった。
また、不慮の自動車対人加害事故を起こしてしまったお客さまから「裁判所から起訴状が届いたが、どうしたらよいか」などの刑事事件に関する相談があったが、この場合には一般的な助言を行い、詳細はお客さま自身で弁護士に相談するよう案内していた。
今回、このようなお客さまの要望に応えるため、「弁護士費用特約」の補償範囲を拡大し、また同時に弁護士を紹介することでお客さまの負担を軽減するサービスを提供する。
2.商品概要
(1)商品改定の概要
『THEクルマの保険(個人用自動車保険)』および『SGP(一般自動車保険)』に任意で付帯可能な「弁護士費用特約」を次のとおり改定する。
・「弁護士費用特約(日常生活・自動車事故型)」を新設し、日常生活被害事故および自動車対人加害事故の弁護士費用等を補償の対象に追加する。
・現在提供している「弁護士費用特約」を「弁護士費用特約(自動車事故限定型)」に名称変更し、自動車対人加害事故の弁護士費用等を補償の対象に追加する。
(2)補償内容・保険金の種類
・自動車および日常生活被害事故に関する補償
自動車および日常生活における偶然な事故により、「被保険者(補償の対象となる方)がケガなどをした場合」や「自らの財物(自動車、家屋など)を壊されたこと」(以下「被害事故」)が生じた時。
※「日常生活被害事故」の補償は、「弁護士費用特約(日常生活・自動車事故型)」に加入の場合のみ対象となる。
・自動車対人加害事故に関する補償
自動車を運転中の事故などにより、被保険者が他人を死亡またはケガをさせた場合が生じた時。
筆者プロフィール 春美
保険会社にて商品開発業務の仕事をしてきました。結婚を機にいったん退職しますが、その後も自動車保険のコールセンターで勤務。
現在は子育て主婦をしながら、そのときの経験・知識をもとに皆さんに役立つ自動車保険サイトを作っています。
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私が保険会社で勤務していた頃からダイレクト自動車保険が増えてきて、同じ自動車保険でも保険会社によって料金が大きな違いが見られるようになってきました。ある人にはソニー損保社では安くても、別の方ではセゾン社のほうが安いということもよくあります。
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