定員オーバーでの事故

定員オーバーで車に乗った場合、道路交通法違反になります。
では、もし自動車保険では定員オーバーは免責となり、保険金が支払われないのでしょうか。

自動車保険は、「正規の乗車装置または当該装置のある室内に搭乗中の者」が補償されますが、実は、定員についての記載はないのです。

車内の座席にきちんと座っていれば、定員オーバーでも保険金が支払われます。つまり、道交法違反と自動車保険の免責は、別の話というわけですね。

ただし、極めて危険な乗り方をしている場合や正規の乗車装置ではない場所に乗車した場合は、保険金が支払われない場合もあります（定員オーバーでなくても、支払われないことがあります）。
例えば、トランクの中に乗車していたり、上半身を窓の外に出して乗るいわゆる「箱乗り」をしていた場合は、保険金は支払われないでしょう。

まとめると
・正しく座席に座っていれば、事故の際の保険金は支払われる
・危険な乗り方をしていると、定員オーバーか否かに限らず、保険金が支払われないことが多い
ということですね。

ただ保険金が支払われるからといっても、定員オーバーでの車の乗用は道路交通法違反ですから、違反をしないよう気を付けましょう。

ロードサービスでは対象外になることも

自動車事故以外でも、様々なトラブルに備えて、充実したロードサービスを提供している保険会社は多いですね。
遠方で自動車にトラブルが起きて帰宅できない場合の「宿泊費用」や、代替交通機関を利用して帰宅するための「帰宅費用」を補償してくれるサービスもあります。

このロードサービスによる宿泊費用補償や帰宅費用補償は、実は「車検証上の定員を上限とする」と定めている場合がほとんどです。つまり、定員オーバーの場合、オーバーした人数分は補償されないということです。
この点も留意しておきましょう。