故意に交通事故を起こして保険金をだまし取った5人の被告が、事故保険金詐欺を認めたというニュースがありました。
こういった自動車事故を装った保険金詐欺は頻繁に起きており、そのたびに警察に逮捕される結末を迎えています。

実は多い自動車保険の保険金詐欺

少し古いデータですが、2012年に全国の警察が摘発した交通事故に絡む保険金詐欺は177件でした。
交通事故を装った保険金詐欺って、意外と多いのですね。

この件数はあくまで警察が摘発した件数ですので、保険会社が未然に防いだケース等も含めたら実際にはもっと多いと思われます。

今回のケースでは交通事故を偽装したものでしたが、詐欺の案件の中には「交通事故の被害者の治療を行った柔道整復師が保険会社に通院日数を水増しして請求する」というケースも増えているようです。

自動車保険詐欺は、得られる金額のわりにリスクは高い

事故を偽装して保険金を得られたとしても、実は自動車保険は生命保険に比べたらあまり大きな金額は得られません。

今回の保険金詐欺を認めた5被告が騙し取った保険金は約650万円。5人で分けたとしても1人あたり130万円ほどです。
警察に捕まるリスクを考えると、リターンは小さいように感じます＾＾；。

それでも事故を偽装して保険金を搾取しようとするのは、「自動車保険は保険金を得やすいから」という大きな誤解があるのかもしれません。
複数人で共謀して事故を起こせば、損害賠償の保険金をもらえたり、ケガで入院・通院をしていることにすれば人身傷害保険と搭乗者傷害保険の保険金が得られます。
「死ななくても保険金が得られる」という点が生命保険と異なりますね。

ただ保険金を得ても、保険会社の調査で偽装がバレれば人生は台無しです。
保険会社も専門の調査会社を使ってチェックをします。
保険金詐欺の大体のパターンは把握しているでしょうし、危なそうな契約者はブラックリスト化して保険会社間で情報共有しているとも聞きますから、ほとんどが見抜かれてしまうのではないでしょうか。

「偽装事故で保険金をもらおう」なんて考えは絶対やめましょうね。

事故保険金詐欺認める　浜松の5被告初公判　地裁支部

故意に事故を起こして保険金をだまし取ったとして、詐欺の罪に問われた会社員の男、漁師の男たちの5被告の初公判が16日、静岡地裁浜松支部（で開かれ、5人はいずれも起訴内容を認めた。

起訴状などによると、5人は共謀して2013年8月3日午後6時半ごろ、同市西区舞阪町の市道でワゴン車に軽トラックを故意に衝突させ、保険会社に不慮の事故を装った申告をして、保険金計約650万円をだまし取ったとされる。
（以下は静岡新聞からの一部抜粋です）