元保険会社社員が明かす得する自動車保険選び

お勧めの自動車保険をAIが比較・診断!損保ジャパンが新サービス

損保ジャパン日本興亜が、カメラで読み取った他社の自動車保険の保険証券から、自社の保険と比較するアプリを開発しました。
今まで1時間以上かかっていた保険の比較と見積もりに関する作業がわずか10分で済み、さらに精度も98%以上とのことで、保険提案の現場にとってかなり便利そうですね。

大手損保など4社の自動車保険を比較可能

自動車保険のシェアを見ると、損保ジャパン日本興亜のSOMPOホールディングス、東京海上ホールディングス(東京海上日動など)、MS&ADインシュアランスグループホールディングス(三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保など)の大手3グループで80%以上の自動車保険シェアを占めています。

今回開発された保険料の比較アプリでは、大手3グループの東京海上日動、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保の3社の保険に対応するとのこと。
他社からの乗り換えを検討している方のほとんどが3社の契約者といっても過言ではないですから、大多数の自動車保険契約者をカバーできます。

損害保険会社以外では、JA共済の自動車共済の比較も可能にしています。
JA共済は元々はJAの組合員向けに開発された共済ですが、一定範囲で組合員にならなくても加入できる制度があるので、実質的には一般の方(非組合員)でも加入可能です。

JA共済の2016年の保有契約数は836万件(JA共済ディスクロージャー誌より)であり、大手損害保険会社には及ばないもの、なかなか多くの契約を有しています。
利益を追求しないことが原則なので民間の自動車保険よりも保険料が割安ですが、特約の種類が少ない等の理由から切り替えを考える方も多いのでしょう。

今回の比較アプリが大手3社だけでなく、JA共済にも対応しているのはさすがですね。

比較アプリはダイレクト自動車保険にまで対応するのか?

損保ジャパン日本興亜は今後比較対象の保険会社を拡大予定とのことですが、ダイレクト自動車保険には対応するのでしょうか。
現在ダイレクト自動車保険(通販型自動車保険)のシェアは10%に満たず、今なお代理店型自動車保険が強いのが現状です。ただ徐々にではありますが、ダイレクト自動車保険のシェアは拡大を続けています。

そのような状況をふまえると、いずれはダイレクト自動車保険にも対応するのではないかと思います。
ただ代理店型の自動車保険の保険料は、ダイレクト自動車保険の安さにはかないません。自動車保険は安ければいいというわけではありませんが、保険料が自動車保険契約の決め手になることも十分ありえますから、すぐに比較対象に追加するとは考えにくいですね。

実際私がダイレクト自動車保険のセゾン社に切り替えた時も、大手損保よりずっと安くなりましたから(笑)。
参考記事 年間6,500円節約できた! 私が自動車保険の見積りサービスを使って選んだ保険

ちなみに来店せずに見積もりが可能なサービスの提供をしているとのことですが、そのようなサービスを提供すると「来店せずに見積もりが取れるなら、そのまま契約もしたい」との声も出てくるかもしれませんね。そうなるとダイレクト自動車保険と変わらなくなってしまいますね。
代理店型自動車保険の良さは、保険のプロと直接会って色々相談しながらプランを考えられることだと思いますから、その良さをどう残すかが気になるところです。

(以下はニュース記事からの抜粋)

AIが自動車保険を高速比較 損保ジャパン、業界初の新アプリ導入

 損害保険ジャパン日本興亜が人工知能(AI)を活用し、他社の自動車保険の保険証券をタブレット端末のカメラで読み取るだけで自社の保険と比較できるアプリを開発したことが6日、分かった。
8月から運用を開始する。ベテラン社員でも1時間以上かかる保険の比較と見積書の作成が10分程度で可能となる。同社によると業界初の取り組みで、効率的に自社商品を提案することで、他社から年間数万件の契約切り替えを目指す。

 まずは同社の保険を販売する代理店のタブレット端末に導入。比較できるのは東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、JA共済の4社で、加入者の約8割をカバーできるという。将来的には対象企業を拡大するとともに、同社のホームページなどで公開し、来店しなくても見積もりが可能なサービスの提供も検討している。

筆者プロフィール 春美

保険会社にて商品開発業務の仕事をしてきました。結婚を機にいったん退職しますが、その後も自動車保険のコールセンターで勤務。
現在は子育て主婦をしながら、そのときの経験・知識をもとに皆さんに役立つ自動車保険サイトを作っています。
詳しい自己紹介はこちら

[重要] 一括見積もりで安くて良い自動車保険を探す!

私が保険会社で勤務していた頃からダイレクト自動車保険が増えてきて、同じ自動車保険でも保険会社によって料金が大きな違いが見られるようになってきました。ある人にはソニー損保社では安くても、別の方ではセゾン社のほうが安いということもよくあります。

損をしない自動車保険選びのためにも、検討のときは必ず各社の料金を比較しましょう。私もおすすめしている保険スクエアbangでは、最大20社の自動車保険を無料でまとめて見積もりすることが可能です。

自動車保険を上手に節約している方はこのような一括見積もりサービスを活用している方が多いですね。

【一括見積もりできる自動車保険の一覧】

保険会社名 会社の規模・特徴
ソニー損保 評価の高いネット系保険会社
セゾン自動車火災保険 30~40代が特に安い中堅保険会社
チューリッヒ損保 外資系中堅保険会社
SBI損保 低価格路線のネット専業保険会社
あいおいニッセイ同和損保 国内の大手保険会社
AIU保険 外資系保険会社。代理店力に強み。
損保ジャパン日本興亜 国内の大手保険会社。価格は高め。
東京海上日動火災保険 国内の大手保険会社。価格は高め。
共栄火災損害保険 国内の中堅保険会社。価格は高め。
アクサダイレクト 外資系の保険会社。ロードサービスが充実。
三井ダイレクト損保 中堅の保険会社。価格は安い。
イーデザイン損保 東京海上グループのネット専業保険会社
セコム損保 ややマニアックな保険会社
そんぽ24 中堅の保険会社
三井住友海上火災保険 国内の大手保険会社。価格は高め。
ゼネラリ損保 ややマニアックな外資系保険会社
富士火災保険 国内の中堅保険会社。価格は高め。
朝日火災損害保険 国内の中堅保険会社。価格は高め。