元保険会社社員が明かす得する自動車保険選び

2016年度は東京海上日動のみ増収、他社は減収に。自動車保険で明暗。

損保大手、減収が目立つ

保険会社の決算
東京海上日動・損保ジャパン日本興亜・三井住友海上・あいおいニッセイ同和損保の損保大手4社が発表した2017年3月期の営業成績速報を発表しました。
それによると、東京海上日動以外の3社で2016年度の収入保険料が減収という結果になりました。

各社減収の原因は「火災保険」

2016年度の減収の原因は明白です。

2015年10月に「10年を超える長期火災保険」の販売が中止となりました。
長期火災保険の販売中止は火災保険料の実質値上げとなるため、値上げ前に駆け込み需要があったのです。

その反動により各社とも火災保険料収入を落とし減収に至ったのであり、この流れに関しては損保各社も事前に想定していたと思います。

大手保険会社の中で唯一収入保険料が増収となった東京海上日動社でも、火災保険に関しては前年比でマイナス4.5%となっています。
ただ2017年3月単月でみると、火災保険の収入保険料は前年比より同水準か若干のプラスとなっているので、駆け込み需要の反動は落ち着いてきているようです。

やはり増収のカギは自動車保険

大手4社のうち、唯一の増収であった東京海上日動社は、自動車保険の増収が大きな要因であるとされています。

各社の営業成績速報を見ると、4社ともに自動車保険の収入保険料は前年度よりも上がっています。
損保ジャパンでは0.5%、MS&ADグループ(三井住友海上とあいおいニッセイ同和)では0.8%と、わずかながら前年度よりも自動車保険の収入保険料が上がっています。

そのような中で東京海上日動は前年度より1.7%増と、他社よりも自動車保険を伸ばすことに成功しています。
損害保険会社にとって自動車保険は大きな収入源であることを示していますね。自動車保険の収入をいかに上げるかが、会社全体の収入増のカギになるでしょう。

その他の保険分野も見てみると、東京海上日動は新種保険も前年比12.5%増と大幅に収入を上げており(他社は4%弱増)、このような背景も同社の過去最高益に一躍かったのでしょう。

まとめ

今後も自動車保険の収入保険料が、全体の収益に影響を及ぼすと思います。

現在、日本の自動車保険は大手損害保険会社だけで9割のシェアを誇っています。しかし、ダイレクト自動車保険が少しずつではありますが、シェアを広げており、今後もこのままの状況でいくとは限りません。

各社とも、より一層の努力・奮闘が必要になります。

筆者プロフィール 春美

保険会社にて商品開発業務の仕事をしてきました。結婚を機にいったん退職しますが、その後も自動車保険のコールセンターで勤務。
現在は子育て主婦をしながら、そのときの経験・知識をもとに皆さんに役立つ自動車保険サイトを作っています。
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